位置情報がマーケティングツールとなる時代到来 - KOMOREBI||blog

位置情報がマーケティングツールとなる時代到来

今回から、おそらく2012年から大きく脚光をあびることになるであろう『ロケーションベース・マーケティング( Location Based Marketing 通称:LBM )』の記事を少しずつ書いていきたい。
と、いうのも、2011年11月にGoogleMapsが一部2012年1月1日から有料化されるというニュースが報道された。
これまで無料で使えた地図情報が有料化されるということが何を意味しているか?ということだ。

これは2011年9月に東京汐留で行われた『YouTube x GEO Creator Day 2011』での話。

YouTube & GEO Creator Day

Youtubeのイベントにも関わらず、それなりの力を入れて一緒にセッションをしていたのがGoogleの「Panoramio」だった。筆者はYoutubeよりも「Panoramio」側に興味があったので参加してみたが、意外にも細かくセッションをやっていたのが印象的だった。
もちろんYoutubeの映像にもロケーション情報を入れてGoogleMaps上に掲載する話も出ていた。
この時、「Googleは何かを考えている?」と感じていたのだが、このGoogleMapsの一部有料化を聞いた瞬間に全てがつながった。
そう、ロケーション(位置)情報がお金になるとGoogleがついに判断をした!と直感する瞬間だったのだ。

日本でロケーション情報をつかったサービスというのは馴染みのないと、考える人も多いかもしれない。
しかし、iPhoneなどのスマートフォンでなくとも、実はGPS情報を転送して、自分のいる場所の近くにある情報を取得する「GPSエリア情報取得」は昔からある。

ロケーションマーケティング

最近ではiPhoneなどのスマートフォンに関しては、「foursquare」や「ロケタッチ」というアプリでスタンプラリー的に遊んでいる人は増えてきているので、知っている人もいるかも知れない。
Facebookの「チェックイン機能」に企業側がスポット情報を勝手に登録して、独自展開をしてしまい現場とで混乱を招くという問題のが記憶に新しいかもしれない。意外にロケーション情報をつかって・・・というモノは身近に存在している。

あの2011年3月11日の東関東大震災においても、このロケーション情報が大きな力になったのをご存知だろうか。
それは車が積んでいるカーナビのGPS(Global Positioning System[全地球測位システム])だった。

ロケーションマーケティング

地震の揺れによる道路破壊や津波による瓦礫散乱などで、緊急車両や物資を積んだ車両等がどの道なら目的地に早く確実に到着できるのか・・・ と情報が枯渇している中、車のカーナビのGPS情報をGoogleMapsと連動させ、既に車が通った実績のある箇所を色分けしてマーキングしてことで、どの道は不通なのか、どの道なら通れるか、を確認することができた。
もちろん、この情報は一般的に公開されたので、一般車両もこの情報をもとに車を確実に走らせることができた。

ロケーションマーケティング

位置情報というのは、さまざまな付加価値をくっつけると実に個人情報の塊になる。
そのため、その情報をどこまで出していくかは最大の課題であるのは間違いない。
ただ、車のカーナビだけだなく、普段電車を乗るのに利用している「suica」や「Pasmo」などの 非接触ICカードであるRFID(Radio?Frequency?IDentification)も、すべて情報はデータベース化されていることは知っておくべきだろう。
最近では、「Twitter」や「Facebook」などのソーシャルメディアでのツイートにも人によってはGPSのロケーション情報をつけてツイートしている人もいる。
そして、先ほどもあげた「foursquare」や「ロケタッチ」などは、まさにロケーション情報で遊ぶようにできているが、全て後ろにはその情報が蓄積されているとい点だ。

では、このローケーション情報がどのようにマーケティングに使えるのか・・・。
そもそも「マーケティング」というのは、「 価値を創造し、提供し、他の人々と交換する事を通じて、個人やグループが必要(ニーズ)とし欲求(ウォンツ)するものを満たす社会的、経済的過程である」ものである。
特に「需要をコントロールすること」が真髄だ。
ただ、これまでのマーケティングというのは、「価値を想像」するという意味では「想像マーケティグ」であった。

しかし現在は「インターネット」というのが普及をして、すでにパソコンだけがインターネットの世界とではなくなっている。
ケータイやスマートフォン、TVといった生活に密着しているモノがつながっている。
そして、上記に上げた「suica」などもしかりだ。
インターネットの形として「セマンティックWeb」というものがあるが、紐解けばそこも1つの情報同士をどのように紐付けていくか、という話が出てくる。
それは「suica」や「Pasmo」などの情報と「Twitter」や「Facebook」での発言情報、そこに「foursquare」や「ロケタッチ」などの情報が組み合わせって行くと、実に個人を特定するのはたやすいモノだ。

ちなみに、どれだけインターネット上にいるユーザーが、自らのロケーション情報を晒しているだろうか?
この記事を書いている土曜日の昼間、ちょっと切り抜いてみただけで、以下の画像だけ出てくる。
Twitterなどと連動させていたりすると、何かツイートともにロケーション情報をだしているので、ツイートを見るだけでは何をしているのかも分かる。

ロケーションマーケティング

ホームページもそうだ。
ドコの誰、までは分からずとも、IPアドレスで「何県」「何市」は容易に特定ができる。
そこに、上記のような情報も組み合わせていけば限りなくユーザーの特定でき、その集合データを読み取れば、どの時間に、どんなユーザーが多い傾向にあるのか・・・。そんなデータは「数字」として手に取るようにわかる。

foursquare」では、ベニュー登録をすれば自分のスポットのチェックインにクーポンを発行が自由にできるが、これも現在の状況を判断しながら発行が可能だ。

ロケーションマーケティング

つまり、「こーゆークーポンなら反応するだろう?」ではなく、「こーゆーユーザーがこの時間に多いから、喜ぶクーポン発行してみよう」という、今までと違うアプローチが出来る。
しかも、自分たちの手で判断と経験で行うことが出来るのは大きい。

日本で一番「foursquare」でチェックインが多いのは、この夏まで「渋谷のハチ公前交差点」だったのだが、ココで考えた場合。
1つの該当モニター画面に、ある広告映像を出したいという要望があったのならば、渋谷交差点のユーザー情報を読み取ると、「何曜日の何時?何時の時間対に対象になりやすいユーザーがチェックインする傾向が高い」と分かれば、どれだけコストは最小限抑えて結果を出せるだろう?

ロケーションベース・マーケティングとは、今のインターネット時代ならではの位置情報とユーザー情報の膨大なデータとを紐解いくことで、一番最適な結果を導くに適したモノだ。
もちろん、このロケーションベース・マーケティングを利用するとした場合、今そこに溜まっているデータを利用するだけでなく、こちらでロケーションスポットを用意してユーザーを誘導して、その結果を更に反映させる・・・そんな使い方も可能だろう。
全てそれは「実数」として効果測定ができる。

ホームページの活用や、今流行りのソーシャルマーケティングの活用方法もだが、ただそれだけのサービスで何か結果を出すのは皆無に等しい。
本当に使い方を知っているのは、ホームページ制作、アプリ制作などをしているなど、インターネットに熟知している者だ。
「アクセス解析」であり、「ロケーション情報」であり、「ソーシャル活用」。
これらを全て紐解いていける知識をもつことは、どれだけの情報をコントロールできるだろうか。
そう考えると、これからのロケーションベース・マーケティングはワクワクすることがたくさんある。

foursquareプロモーション
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foursquareマーケティング 位置情報の賢い使い方
foursquareマーケティング 位置情報の賢い使い方

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